世界トップクラスの教育水準にあるフィンランド国、その首都ヘルシンキで、中・高校校長として、長年従事されたアンナリーサさんに、子育てのアドバイスをしていただきました。
・子供は、「自分は良いところを持っている」と、自分を信頼できるようになることが大切です。
大人はそれを分かるようにしてやる、見つかるようにしてやります。
そして、子供は「自分がどんな人物か」と、分かるようにしてやることが大切です。
フィンランドでは、その子の持つ一番良いところ、一番強いところを見つけてやり、個人のレベルに合った教育がされています。
一人一人のどこかに、何か良いところがあるので、悪いところを見て文句を言うより、良いところを見つけてやるほうが大事です。
・勉強することの楽しさ、喜びは、大切なことです
「ピカピカの一年生」というように小学一年生はみんな輝いています。
もし、子供がその輝きを失ってしまったら、教育者は失敗したことになります。
輝きを失わせる一つの要因として、子供に対する大人のたくさんの要求(期待)にあります。
輝きがあり続ければ、子供は人生の終わりまで、何かを学びたいと、勉強するようになるものです。
・大切なことは、与えられたことに対して、子供自身が疑問に思ったり、考えることを、教えることです。
そうすることによって、問題を解決することができる人間になるのです。
つまり、「なぜ」、「本当ですか」という質問が大切です。
「なぜ」いうのは、よく知りたいから質問するのであって、質問に悪い質問はありえないのです。
もし大人が答えられないとしても、子供といっしょに調べましょう。
そして、学んだ喜び、覚えた喜びが、次の新しいことを学ぶことにつながるのです。
・教科書以外の本を読むことも、とても大切です。
一才未満の子供が絵本に親しむことから始まり、段々と本当の本を読んでいくように教えましょう。
・先生が子供に新しいことを教える時は、必ず前にならったことを子供が理解しているかチェックします。
基礎が分かっていることが大切です。
・子供を育てることは人生を豊かにします。
育てる責任は大きいし、その影響は将来まで続くものです。
育てる者は、そのことを毎日認識する必要があります。
そして次の世代へ何を残すかを考えて、教育すべきだと思います。
・大切なのは子供を認めてあげること、力づけること、そして一番大切なことは、子供を精一杯愛することです。
どんな良い教育をしても、愛がなければ何の役にも立ちません。愛しましょう。
・フィンランドの教育方針の例は
1責任感
2平等
3自然を大切にすること
4いろいろな違う文化を認めること
5正直さ
6人間性を認める などだそうです。
・フィンランド人にとって勉強とは
個人的、また社会的の知識を、立て上げるプロセスといえるそうです。
建物が高くなっていくためには基礎が大切になります。
・フィンランドでは、夏休みなど、長期の休みに宿題はありません。
十分休むことによって、子供は新学期になって、勉強の喜びを持てるようなると期待しています。
・テストは、在学中たくさんあるそうですが、テストの評価は本人しか知らされないことになっています。
競争というのは人と争うのではなく、自分との戦いとされているからだそうです。
・先生が、幼稚園児や小学一年生に使う方法です。
先生が何枚かの絵をノートに貼り、子供にそれを見せて、物語を作らせます。
そうすることによって、子供が頭の中で何を考えているか、よく分かるそうです。
これをすることで、子供の抱えている問題がみつかることがあり、子供を助けることにつながります。