最後の晩餐のエピソード その1

世間ではあまりにもダビンチの「最後の晩餐」の絵が有名で、その日に起こった出来事があまり知られていませんので、少しご紹介したいと思います。

最後の晩餐とは、西暦33年頃イエスが十字架につけられて、磔の刑にされる前日に弟子たちと過ごした夕食のことす。

イエスは翌日には、自ら十字架で殺されることを知っていて、その遺言も言える大切な最後の教えを弟子たちに話しました。

そのうちのひとつが、弟子たちの足を洗う行いです。


イエスは 夕食の席から立ち上がって、上着を脱ぎ、手ぬぐいを取って腰にまとわれた。

それから、たらいに水を入れ、弟子たちの足を洗って、腰にまとっておられる手ぬぐいで、ふき始められた。・・・・


「主であり師であるこのわたしが、あなたがたの足を洗ったのですから、あなたがたもまた互いに足を洗い合うべきです。

わたしがあなたがたにしたとおりに、あなたがたもするように、わたしはあなたがたに模範を示したのです。」ヨハネ13抜粋

互いに足を洗あう、とはどういうことでしょうか?

当時、足を洗うのは召使など身分の低い人のする行為であって、本来は弟子が師匠にするべきことなのですが、

弟子たちに教えるため自らこのようにされました。

足を洗うには、相手に対して体をかがめて、頭を下げたかたちにならなければなりません。

自分を低くし、誰でも相手を自分より優れたものと思いなさい。相手を自分と同じように愛しなさい。互いに謙遜になりなさい。

といわれたイエスは行動をもって弟子たちに示されました。

イエスの見本に従って、それを行うとき私達は祝福されるとあるのです。


自分のこころに聞いてみましょう

機会があるたびに、「相手よりわたしのほうが偉い、知恵がある」または「あいてよりはわたしの方が偉いはずなのに、人はわたしを認めてくれない」と、こころの中で、あるいは態度に出して、隣人をおとしめていませんでしょうか。

ダビンチ・最後の晩餐